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3月に読んだ本をふりかえる

3月も10冊。うち2冊は高評価とした。一番よかったのは吉村昭のエッセイだった。これは、エッセイというものを初めて読んだからであるが。

さて、もう一冊は”記憶力を強くする”、池谷裕二、2001だ。

古い本だが、脳の仕組み、特に記憶に関するものの働きがわかりやすく語られる。

そもそも脳の神経細胞の仕組みがとても興味深かった。特に、神経細胞の間は電気を流してその命令を駆動するわけだが、それをイオンの流れで伝えている。そのための仕組みはナトリウムチャネルと呼ばれるものができているのだが、なるほどそんなにシンプルな仕組みで確かに電流が発生するのか、と感嘆せざるを得ない。

仕組みの解説のあとは、”記憶”に”可塑性”があることに着目して、同じような仕組みをもつものを脳の中に探す。つまり、脳の中に可塑性を示す部分を発見できれば、おそらく記憶と綿密に関わっているだろうという仮説を立てられるわけだ。そして、実際、一定の条件で構成された神経回路は、”可塑性”を持っているようだということがわかる。その実態である電気信号をLTP, Long term potentiationと呼び、記憶力と何らかの関係があるようだといことがわかってきてるらしい。LTPがよく起こっているほど、記憶力が高いネズミだったというような実験結果もあるそうだ。

しかし、記憶が具体的になんなのかは明らかにはならない。やはり脳の仕組みは深淵であり、まだまだ未知のものが多そうだ。

最後の方は実学的なことにも触れており、脳の忘却パターンから、効果的な復習方法なども記されており、それによれば1週間後に1回目、2週間後に2回目、2回目から一ヶ月開けて3回目とやれば良いらしい。この本を読んでから、すでに2週間ほど経過しているので、もうだめかもしれない。笑

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